戦国争乱を生きる―大名・村、そして女たち (NHKライブラリー)



戦国争乱を生きる―大名・村、そして女たち (NHKライブラリー)
戦国争乱を生きる―大名・村、そして女たち (NHKライブラリー)

ジャンル:歴史,日本史,西洋史,世界史
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戦国時代の入門書としてお薦め!

戦国社会の幕開けから天下統一までを論じた概説書だが、出来事を時系列に羅列した概説書とは全く異なるところが本書の魅力。
どの章にも、生きた人間のドラマが登場する。

家臣や村人から常に力量を試されていた戦国大名
毎年のように村を襲う飢饉や災害、その過酷な社会を生きるため、雑兵となって戦場に行き、掠奪をして生活の糧を稼いだ村人
ときには夫すら改めてしまう猛き戦国の妻
海の治安維持を担った海賊
そして有名な秀吉の小田原征伐も、秀吉サイドではなく、攻撃された北条氏とその領国の民の視点から描いていく

そのどれもが新鮮な内容で、食うか食われるかの戦国社会の空気がリアルに伝わってくる。
このため、310ページというボリューム感にもかかわらず、一気に読んでしまった。
研究者の書いた本にしては、わかりやすい文章も、一般人には助かるところ。
ただ、現代文のあとに引用される括弧内の史料は、流れをとめてしまうところもあり、ここは、とばして読んだほうがわかりやすいかな。

そんななか、西国の雄として知られる毛利元就の子に生まれ、その重圧と闘いながら政務を全うした息子隆元の心境を綴る「父の偉業・子の重圧」は、これまでにない戦国大名論で、泣かせる!
 
戦国時代の入門書として、いま一押しの書物だろう。
大河ドラマの時代背景を知る上でもお薦め。

こうなると、本書では触れられなかった、この著者による信長論が読みたくなる。



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